オルタナティブ投資とは?代表的な投資先について解説
最近、日経新聞やマーケット関連の記事でもよく目にするようになった「オルタナティブ投資」。
オルタナティブ投資とは『伝統的な株式や債券以外のすべての投資対象のこと』です。 オルタナティブ(alternative)を日本語訳すると『代替の』という意味があり、上場株式や債券のような伝統的資産に代わる資産(代替資産)等の新しい投資対象への投資の方法を指します。
代表的なオルタナティブ投資先としては、①不動産、②プライベート・エクイティ(PE)、③ヘッジファンド、④嗜好品などが挙げられます。 本記事では、オルタナティブ投資の理解が進められるように、これまで記載した内容を詳しくお伝えしていきます。 最後までお読みいただけますと幸いです。
目次
オルタナティブ投資の目的と種類
オルタナティブ投資の目的は、すばり投資先の分散を図ることです。
一般的にオルタナティブ投資は株式や債券とリスク・リターンの相関が低くなる傾向があり、投資ポートフォリオ分散のために利用されています。特に年金基金や大学基金など、先進的な運用を行う機関投資家はオルタナティブへの投資に力を入れています。
具体的な投資先を見ていきます。
不動産
一つ目は、一般投資家にとっても身近な不動産です。
現代では不動産投資といっても、「現物不動産」「REIT」「不動産クラウドファンディング」など、多数の投資手法が存在します。
不動産投資のメリット
- リターンが安定している
賃料収入が主な収益となり、株式や債券のようにマーケット環境に左右されず安定した収入が期待できます。
- インフレに強い
インフレに効くのは「株式」と「不動産」というように、不動産はインフレに強い資産です。インフレ局面では賃料も上がりやすい傾向にあり、インフレ対策として魅力的です。
プライベート・エクイティ
次にプライベート・エクイティ投資(PE)は、簡単に言うと未上場企業の株式を保有する投資です。
ファンド化しているケースが多く、投資家(機関投資家や年金基金、事業会社、個人など)から資金を集め、ファンドマネージャーが投資先の選定を行い、企業価値を高めてから株式公開(IPO)やM&Aによる売却で利益の獲得を目指します。
PEファンドの種類
PEファンドは大きく4つに分類することができます。
- 「ベンチャーキャピタル」スタートアップや成長初期の会社や事業に投資
- 「バイアウト投資」安定・成熟期以降の会社や事業に投資
- 「企業再生投資」経営不振会社に投資する
- 「ディストレス投資」破綻寸前または破綻企業に投資する
ヘッジファンド
ヘッジファンドは、投資家から資金を集めて運用し、その運用成果によって利益を得る投資ファンドです。これだけ聞くと投資信託と何が違うのかと思いますが、違いは名前が示す通り、ヘッジ(リスクを回避する)という概念が根底にあります。ヘッジファンドは、さまざまな非伝統的な戦略を用いて市場環境に左右されない運用を目指し利益を追求します。
主要な運用戦略
◆ロング・ショート戦略
ヘッジファンドで一番採用されている投資戦略。買い(ロング)と売り(ショート)の両方を行い、その価格差から利益を得ることを目指します。買いは個別株、売りはインデックスという王道戦略をはじめ、ファンドマネージャーによって特徴が出やすいのも特徴の一つ。
◆アービトラージ戦略
日本語にすると裁定取引と呼ばれる、FXや信用取引でも活用されている投資戦略。関連性が高い2つの商品の価格差を利用しその差を収益源にする取引。通常安定しているものの、市場の急変時や混乱時に急激にリスクが高くなるのが特徴。
◆グローバル・マクロ戦略
全世界の市場や資産クラスに投資し、主として経済や政治に関する広範な分析に基づいて行う投資戦略です。比較的資産規模が大きいものが多いです。
◆マネージド・フューチャーズ戦略
トレンド(モメンタム)に追従する投資戦略で、テクニカル指標や定量分析を駆使して投資タイミングを計ります。
嗜好品
さいごに、個人投資家にも身近なものを紹介します。
1本100万円以上するヴィンテージワイン、耳にはしたことがあると思いますが、現実にワインは価値が変動する資産としての側面を持ちます。
時間の経過とともに高級ワインの価格は上昇する傾向にあります。一般的にワインは時間の経過とともに熟成し質が向上します。その間に順次消費されるため、希少性が高まります。また、原料のブドウは毎年質が異なり、同じものを作ろうにも絶対に同じものは作ることができないため、特に出来の良い年のワインの価値は更に上昇します。
例えば、他にも美術品や骨董品、時計などヴィンテージ関連のオルタナティブ投資は多数存在します。
まとめ
4種類のオルタナティブ投資について解説しましたが、不動産以外は多くの人にとってあまり馴染みのないものです。また、実際に購入する場合のメリットやデメリットも個人投資家には分かりづらい点が多々あるのも事実です。
加えて、取引のある銀行や証券会社においてもオルタナティブの取扱いがなかったり、その領域に詳しくなかったりと、特にPEやヘッジファンドに一般投資家がアクセスするのは困難です。
そこで、オルタナティブの取扱いがある資産運用アドバイザーのプロであるIFAに相談するのはいかがでしょうか。
IFAとは
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まだまだ認知度が低く分かりにくいため下記に特徴を紹介します。
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さらに、税理士や弁護士といった士業と外部連携をしていたり、不動産など金融以外の経験を有していたりと、金融以外の分野にも精通した資産運用全般に長けたIFA法人もあります。
さいごに
オルタナティブ投資は、株式や投資信託のように公開されている情報量が少なく、リスクが高く富裕層やベテラン投資家向けの商品です。もちろんその分高いリターンが期待できるため、資産分散効果を高めるために今後必要な資産クラスであることも間違いないと思います。
ただし、オルタナティブ投資について詳しくないIFAが大勢いることにも注意が必要です。
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