リバランス(資産の再配分)について
新NISA制度のスタートを機に、「長期・分散・積立」の投資を始めたという方も多いのではないでしょうか。証券口座を開いて自分に合った商品を選び、クレジットカードや銀行からの引き落としで毎月の積立設定を完了させれば、あとは自動的に資産形成が進んでいく。これは現代の投資環境がもたらした素晴らしい恩恵です。
しかし、投資は「設定したら終わり」ではありません。むしろ、そこからがスタートです。
皆様は、ご自身の健康診断や、所有している車の車検を定期的に受けていらっしゃると思います。それと同じように、大切な資産にも定期的な「メンテナンス」が必要です。
それが、今回テーマとする「リバランス(資産の再配分)」を含む、資産状況のチェックです。
「言葉は聞いたことがあるけれど、難しそう」 「具体的に何をやればいいのか分からない」 「ほったらかしでは駄目なの?」
そんな疑問をお持ちの方へ。なぜ定期的な見直し機会が必要なのか、株式会社outperformの視点から、分かりやすく解説していきます。
目次
リバランスとは何か?なぜ必要なのか?
まず、「リバランス」という言葉の意味を整理しましょう。リバランスとは、時間の経過とともに変化してしまった資産の配分比率を、当初予定していた比率に戻す作業のことです。
資産運用の世界では、最初に「国内株式〇%、先進国債券〇%」といったように、自分のリスク許容度に応じた資産配分(アセットアロケーション)を決めることが重要だとされています。
例えば、あなたが運用開始時に、資産を「株式50%:債券50%」の比率で持つことに決めたとします。 ところが、運用を続けていくうちに市場は変動します。仮に1年間で株式市場が好調で大きく値上がりし、債券市場が横ばいだったとしましょう。すると、あなたの資産内訳は金額ベースで見ると「株式65%:債券35%」といった具合に変化しているかもしれません。
この状態を放置すると、資産全体の半分だけがハイリスクな株式だったのに、今は資産の6割以上が株式になっています。つまり、知らず知らずのうちに、あなたが最初に想定していたよりも「リスクを取りすぎている状態」になっているのです。
リバランスの本来の目的は、「儲けを増やすこと」ではありません。「崩れてしまったリスクのバランスを、適正な範囲に戻すこと」にあります。車のタイヤの空気圧を調整したり、ハンドルのズレを直したりするのと同じで、安全運転を続けるためのメンテナンスの一つです。
「売買すること」だけが正解ではない(バイ・アンド・ホールド)
ここまでリバランスの重要性についてお話ししましたが、実は実務においては「ズレたらすぐに機械的に売買して元に戻すべき」とは限りません。 ここが、教科書的な知識と実務の現場の大きな違いであり、非常に重要なポイントです。
なぜなら、リバランスのために資産を売却するということは、その時点で「利益確定」を行い、約20%の税金を支払うことを意味するからです。 運用期間がまだ何十年も残っている「資産形成期」の方にとって、この課税は複利効果のエンジンを弱めるブレーキになりかねません。
例えば、まだ若く、これから長期的に資産を増やしていきたい方であれば、一時的に株式比率が高まっても、それは「資産が増えている良い状態」と言えます。ここで無理に成長力の高い株式を売って税金を払い、成長性の低い債券などの資産に替えることが、必ずしも正解とは言えません。 むしろ、増えた株式をそのまま保有し続け(バイ・アンド・ホールド)、リスク許容度の範囲内で成長の波に乗り続けることこそが、最終的な資産額を最大化させる近道であるケースも多いのです。
逆に、リタイヤが近く、これ以上資産を減らしたくないというフェーズの方であれば話は別です。増えた株式を売却して利益を確定し、それを安全資産に移す「守りのリバランス」が必須となります。
つまり、株式会社outperformが考える「メンテナンス」の本質とは、機械的なルールに従って売買することではありません。 「今の自分のライフステージや目的にとって、この配分比率が適切かどうか」を、税コストや将来の成長性まで含めて総合的に判断することなのです。
当初の計画よりリスクを取りすぎていないか? ライフイベントの変化により、守りを固める必要はないか? あるいは、税金を払ってまで売るよりも、このまま持ち続けて(バイ・アンド・ホールドして)も問題ないか?
ここが非常に重要なポイントです。
この確認作業こそが、「メンテナンス」の本質です。 しっかり確認をした結果として、「何もする必要はない(現状維持)」という結論になることも立派なメンテナンスの一つです。
「投資」の枠を超えたメンテナンス視点
株式会社outperformが考える「資産のメンテナンス」は、証券口座の中にある金融資産の比率調整だけにとどまりません。 なぜなら、富裕層や資産形成層の方々の資産は、株式や投資信託だけで構成されているわけではないからです。
私たちは、投資だけでなく、不動産、保険、そして将来の相続まで含めた「バランスシート全体の最適化」という視点を最も大切にしています。 銀行や証券会社の窓口では、どうしても「金融商品」の中だけの提案になりがちですが、真の資産防衛には、資産クラスの垣根を超えた視点(全体最適)が不可欠です。
資産見直しの際は、ぜひ以下の視点も持ってみてください。
- ライフステージの変化とアセットアロケーションの見直し: 1年前と比べて、ご自身の状況に変化はありませんでしたか?結婚、出産、住宅購入、定年退職…。ライフステージが変われば、取れるリスクの大きさも変わります。
- 不動産と金融資産のバランス: 不動産価格が大きく上昇しているなら、資産全体に占める不動産の比率が高まりすぎているかもしれません。
- 保険の見直し: 不要になった保障に高い保険料を払い続けていないか、逆に必要な保障が足りなくなっていないか。保険証券を確認する良い機会です。
診断と判断を支えるIFAの価値
「今の自分はリバランスすべきなのか、それともこのまま持ち続けるべきなのか」
この判断は、お客様お一人おひとりの属性や考え方によって異なり、正解が一つではありません。だからこそ、機械的なルールではなく、客観的な視点を持って伴走してくれるパートナーの存在が価値を持ちます。
私たちIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)は、お客様の資産の「かかりつけ医」のような存在です。
株式会社outperformでは、お客様と定期的な面談(フォロー)の場を設けさせていただいています。 私たちは、お客様の代わりに資産状況をモニタリングし、
「今はリスクが高まっていますが、お客様の年齢と目的を考えれば、このまま保有継続(バイ・アンド・ホールド)で攻めましょう」 「そろそろ使う時期が近づいているので、増えた分を少し売却して安全資産に移すリバランスを行いましょう」
といったように、「お客様の属性」を踏まえた現実的なアドバイスを行います。
投資は「ほったらかし」でも良いと言われますが、「放置」とは違います。 定期的に現在地を確認する。そして必要があれば軌道修正を行う。
「自分の資産は、今どういう状態なのだろう?」 「リバランスすべきか、持ち続けるべきか診断してほしい」
もしそのようにお感じでしたら、ぜひ株式会社outperformにご相談ください。あなたの資産を守り、育てていくためのメンテナンスを、私たちが継続的にサポートいたします。
【さいごに】IFAに相談するなら「outperform」

本記事では一括投資と積立投資の特徴やメリット・デメリットを説明してきましたが、これが正解ということはありません。判断に迷った場合や複数の選択肢を比較したい場合は、対面アドバイザーの一種「IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)」に相談してみてはいかがでしょうか。
IFAは、証券会社や保険会社等の金融機関と業務委託契約を結び、所属組織に縛られず中立な立場から商品を提案できるのが最大の特徴です。世間的にはまだ馴染みは薄いですが、ネット証券と同じプラットフォームを使って資産運用を行いながら、必要に応じて対面でのきめ細かなアドバイスを受けられるという「いいとこ取り」のサービスを提供しています。
私たちoutperformは複数の証券会社・保険会社と業務提携しており、「証券・生命保険・不動産」をワンストップで相談できる強みがあります。さらに、税理士や弁護士といった士業と外部連携をしていたり、不動産など金融以外の経験を有していたりと、金融以外の分野にも精通した資産運用全般に長けたIFAが在籍しています。
もしIFAに相談してみたいとお考えでしたら、是非一度outperformまでご相談ください。「生涯にわたる資産運用アドバイザー」として、あなたに最適なご提案をさせていただきます。
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