投資信託のバイ・アンド・フォゲットは危険?
投資信託には、「買ったら後はそのまま。放置しておけばいい」という、いわゆる「バイ・アンド・フォゲット(Buy and Forget)」という考え方があります。確かに、毎日の価格変動に一喜一憂せずに済むので心理的な負担は小さく、気持ち的には楽かもしれません。ただ、「放置しておけば安心」というわけではないのが、投資信託の難しいところです。本記事では、このバイ・アンド・フォゲットという考え方について分かりやすく説明していきます。投資する上で知っていてほしい内容なので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
バイ・アンド・フォゲットとは?

まずバイ・アンド・フォゲットを簡単に説明すると、「投資信託を買ったらそのまま何年も放置する」という投資スタイルです。フォゲット(forget)は日本語で「 何かを記憶から消す、または思い出せない状態」という意味なので、買ったことを忘れるくらい放置する、と理解してもらうと分かりやすいかもしれません。短期の値動きに惑わされないことで、長期的に資産を育てることができるイメージが湧きますよね。ただし、ここで注意したいのは、「放置=安心」ではないという点です。
投資信託は市場や経済状況に応じて価値が変動します。また、運用しているテーマや投資先の状況が変わることもあるため、長期間放置してチェックしないままでいると、自分の投資目的や市場の流れに合わない商品を持ち続けてしまうリスクがあります。つまり、放置している間に知らないうちに「損失や運用効率の低下リスク」が生じる可能性があるのです。
バイ・アンド・ホールドとの違い
よく似た言葉に「バイ・アンド・ホールド(Buy and Hold)」があります。バイ・アンド・ホールドから派生した考え方が、バイ・アンド・フォゲットとも言われています。どちらも「買ったら長く持つ」という戦略ですが、単語が示す通り微妙に意味が違います。
- バイ・アンド・ホールド:市場環境や資産配分を確認しながら、基本は長期保有を続ける
- バイ・アンド・フォゲット:購入後はほぼ放置し、定期的な見直しもほとんど行わない
つまり、バイ・アンド・ホールドは「持ちながら見守る」戦略であり、バイ・アンド・フォゲットは「持ったら完全に放置する」戦略です。投資初心者はバイ・アンド・フォゲットの「完全放置=安全」だと思い込みやすいので特に注意が必要です。
次からは、完全放置が危険と言われる理由をさらに深堀りしていきます。
投資信託でバイ・アンド・フォゲットが危険な理由

- 市場環境は変化する
購入した時は順調にみえても、経済状況や金利・為替などが変動した影響で、資産価値が想定よりも下がることがあります。
- 市場テーマとのずれ
購入時は自分の目的や市場環境に合った商品でも、数年経つと運用対象の市場やテーマを取り巻くマーケット環境が変化することもあります。例えば、2000年代当初はITバブルが市場を席捲しましたが、今はどうでしょうか?定期的な確認は必要です。
- 資産配分の偏り
長い間資産配分を確認せずにいると、一部の商品にお金が集中してしまい、思わぬ損失のリスクが高まります。定期的に資産配分をチェックすることが大切です。
でも、放置がすべて悪いわけではない
ここまで、投資信託の放置は危険と言っておきながら急に何?という感じですが、逆説的なポイントもお伝えします。実は、ある程度放置することは長期投資のメリットの一つでもあります。短期的な価格変動に一喜一憂せず、心理的負担を減らせるからです。特に投資初心者にとって、日々の価格変動はストレスになりやすく、慌てて売買して損をする原因にもなります。
つまり、「完全に放置する」のは危険ですが、無理に毎日確認したりせず、必要なタイミングで見直すというバランス=「適度に放置すること」が大切です。
適度な放置のポイント

「適度な放置」を実現するために押さえておきたいポイントを整理しました。
- 定期的に確認する:半年~1年に1回、商品の中身や市場動向をチェックする
- 資産配分を意識する:リスクが偏っていないか、複数の商品で分散されているか確認する
- 長期運用を前提に戦略を立てる:短期の値動きで焦らず、積立や一括投資のバランスを考える
投資初心者は特に、積立投資で少額から始めながら、年に1回程度チェックする習慣をつけることで投資への理解も深まっていくかもしれません。
【まとめ】完全放置は危険だけど、放置すべき時もある

投資信託のバイ・アンド・フォゲットは、知らないうちにリスクが膨らむ可能性があります。しかし逆に、短期的な値動きに振り回されないための心理的な「適度な放置」は、長期投資の成功には必要な要素でもあります。
初心者は「完全放置」ではなく、定期的な確認と目標の見直しを組み合わせることで、安心して長期運用を続けられます。放置も必要、見直しも必要。そのバランスを意識することが、投資信託で運用を成功させる秘訣です。
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