コア・サテライト戦略とは?特徴について解説
資産運用のニーズが高まってきている中、どのようにポートフォリオ(運用資産)を組んだらいいかと悩まれる方が多数います。そんな中、最近話題になっているコア・サテライト戦略という運用方法があります。
コア・サテライト戦略とは、運用資産を守りといわれるコア(中核)と、攻めといわれるサテライト(衛星)に分けて運用する方法のことをいいます。
本記事ではコア・サテライト戦略の内容を解説し、今後の資産運用に役立てていただけるよう、詳しくお伝えしていきます。最後までご覧いただけますと幸いです。
目次
コア・サテライト戦略のコアとは
コア・サテライト戦略でのコアとは守りを担っている部分になります。一般的にリスクを抑えながら長期的に安定したリターンが狙える商品で運用をしますので、低リスクで守りの商品を選択する必要があります。
コアで運用するのに適した商品はどういったものがあるかを次で解説していきます。
コアで運用する具体例
コアの部分での運用に適した商品には、国や地方公共団体、企業などが発行し、毎年一定の利率で利子を支払う債券や、指数に連動した運用成果を目指して運用しているインデックスファンド、国内外の株式・債券・REIT(不動産投資信託)などに分散して運用しているバランスファンドなどがあります。
コア・サテライト戦略のサテライトとは
サテライトとはコアと反対に攻めを担っている部分になります。コアよりも高いリターンが狙える商品で運用しますので、コアに比べリスクが大きくなる商品ともいえます。
サテライトに適している商品は価格変動が比較的大きいものや、高い収益性、成長性が見込めるのが特徴的です。ではどういったものがあるかを解説していきます。
サテライトで運用する具体例
サテライトの部分での運用に適した商品には、日本や海外の個別株式、市場平均を上回るパフォーマンスを狙って運用しているアクティブファンド、不動産投資信託の個別REIT、少ない資金でも大きな取引ができるレバレッジをきかせたETFなどがあります。
コア・サテライト戦略のメリット
コア・サテライト戦略を使い資産運用するにあたってメリットやデメリットがあります。まずはメリットについて解説していきます。
メリット①:リスク分散が可能
コア・サテライト戦略の場合、コアである守りの資産と、サテライトである攻めの資産に分散して運用を行います。
特定の商品一つにまとめて投資すると、その商品が下落してしまった場合、自身の保有資産全体の価値が下がってしまいます。
複数の商品で分散投資することによって、一つの商品が下落しても、他の商品が一緒に下落するとは限らないので、保有資産全体の価値の下落を抑えられる可能性があり、リスクを分散することが可能です。
「卵を同じカゴに盛るな」といいますが、一つにまとめてしまうと全部がダメになってしまう可能性がありますが、複数に分けておけばダメージが少なく済む可能性があり、資産運用において分散投資は重要な考え方です。
メリット②:相場環境に応じて臨機応変に対応が可能
相場は常に変化があるものです。コア・サテライト戦略では相場環境に応じて臨機応変に対応することが可能です。
景気悪化や相場環境が弱気の時はコア部分の比重を多くし、サテライト部分を少なくしてリスクを抑えながら安定的なリターンを狙うようにし、逆に景気が良くなり相場環境が強気の時にはコア部分の比重を少なくし、サテライト部分を多くして攻めのポートフォリオに変えることで高いリターンを狙うなど、様々な相場の局面で対応することが可能です。
コア・サテライト戦略のデメリット
メリットについて解説しましたが、もちろんデメリットもあります。ここからはデメリットについて解説していきます。
デメリット①:複数の商品を保有するため管理が大変
コア・サテライト戦略では分散投資をするため複数の商品で運用します。一つの商品を保有する場合はその商品の状況だけを見ていればいいですが、複数の商品を保有することによって商品ごとに状況を見ていく必要があります。
コアとサテライトで資産の内容が変わってきますので、相場状況に応じて複数の商品の切り替えや整理などが発生しますので管理が大変になります。
デメリット②:外的要因の影響に注意が必要
経済状況、景気などの外的要因で保有している資産に大きく影響が出る可能性があります。新型コロナウィルスの発生時には景気後退懸念により世界の株式市場は大きく下落し、ロシア・ウクライナの戦争の際には地政学リスクの発生で相場が乱高下したりなどしています。
こういった外的要因の影響で保有資産の下落を少なくするためには、頻繁に市場・経済などの情報収集しながら、ポートフォリオの管理をしなければいけません。
コアとサテライトの理想の配分とは
コア・サテライト戦略を使いポートフォリオを作る場合には、基本的にコア部分の比重を多くする必要があり、運用資産全体の7割程にし、残りの3割をサテライトの資産で運用するのが理想的といわれています。
しかしこれはあくまで目安ですので、年齢や投資経験、運用の目的等によってポートフォリオの配分は変わります。資産運用するにあたって、ご自身に合ったポートフォリオを作りましょう。
実際にあった事例
コア・サテライト戦略の配分について解説しましたが、ここからは実際に私が担当しているお客様の事例をお伝えします。
・事例①:40代 会社員
※画像はイメージです
現在会社員として働かれており奥様とお子様が一人いるお客様です。奥様も共働きでお互いに収入があり、お子様もすでに自立されているとのことで、定年退職後の老後の資産形成を目的に運用されております。まだ現役で働かれていることもあり、定年まで期間があるのでサテライト部分を個別の株式・アクティブファンドで7割にし、将来の大きなリターンを見込めるよう運用しています。残りの3割は債券のコア部分で相場下落時にも安定的にリターンが得られるよう配分しています。
・事例②:60代 元自営業
※画像はイメージです
自営業をされていましたが現在は廃業しているお客様です。貯蓄は十分にありますが、国民年金で年金が少ないとのことで相談を受けました。現役の頃はほとんどの運用資産がサテライト部分の商品ばかりでした。しかし退職に伴い収入がなくなるので、値上がり益を追求するだけでなく、利子収益などで安定的なリターンを増やす提案を行いました。
お客様も提案に魅力を感じていただき、現在はサテライト部分を4割にし、コア部分を6割と現役の頃と違う配分で運用をしています。
上記のようにライフプランに応じてポートフォリオの内容は変わります。専門家に相談することによって、ご自身に合う提案を受けることができるでしょう。
まとめ
今回コア・サテライト戦略の特徴を解説してきましたが、一つの商品にまとめて資産運用するよりも、様々な商品に分散して投資することによってリスクを分散することは重要なことです。
しかし金融商品はかなりの数があります。その中から複数の商品を選択し投資することや、ご自身で相場環境を常に見ながら臨機応変に対応するのは難しいことです。
ポートフォリオを作るにも、一人で試行錯誤して考えるよりもプロに相談しながら考えた方がいいポートフォリオが作れるでしょう。また相場状況に応じて適切なアドバイスが受けられ、臨機応変に対応することが可能です。ではどこに相談すればよいか。
そこでこれから資産運用を始めようとする方、すでに資産運用しているが今のポートフォリオで大丈夫かと不安になられている方などは、資産運用アドバイザーのプロといわれるIFAに相談してみてはどうでしょうか。
IFAとは
IFAは”Independent Financial Advisor”の略で、近年業界で注目を集める金融アドバイザーの業態の一種です。
大きな特徴は、既存の金融機関から独立した経営方針の下、中立的な立場で顧客の立場に立った金融アドバイスができる事業形態にあります。
まだまだ認知度が低く分かりにくいため下記に特徴を紹介します。
顧客に寄り添った提案が可能
大半のIFA法人は既存の金融機関と資本関係はなく、提携する証券会社から販売要請やノルマは課されることがないため、顧客のメリットを最優先した提案が可能です。
豊富なサービスラインナップ
IFA法人は複数の証券会社と提携しているケースが多く、豊富な商品ラインナップから顧客に最適なものを提案できる強みがあります。
資産運用アドバイザーのプロであるIFAに相談することで、最適な資産運用ができることでしょう。
さいごに
もしIFAに相談してみたいとお考えでしたら「金融資産・生命保険・不動産」などをワンストップで相談できる強みがある私たちoutperformにご相談ください。
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