中堅・中小証券会社との取引はお勧めできるか?資産運用・投資のよくある失敗例
資産運用のよくある失敗例として、「投資先が大きく値下がりした」「大損をした」という話は世の中に溢れていますが、資産運用の相談先の失敗例にも目を向ける必要があります。
例えば、相続をきっかけに生前に取引していた中堅・中小証券会社と継続して取引をする可能性もあると思います。多くの中小証券会社は長く地域に根差していることも多く、「地元に詳しい」、「親切にしてくれる」といった前向きなも聞こえてきますが、本気で資産運用を考えるのであれば不満の方が大きくなるのではないでしょうか。
中堅・中小証券会社と取引をした結果、①連絡頻度が多すぎて煩わしい、②商品ラインナップが不十分、③手続きがアナログ、④定期的に担当者が変わる、といった不満の声があります。
本記事では、あまり馴染みのない中堅・中小証券会社との取引開始を検討している方向けに、これまで記載した内容を詳しくお伝えすることに加え、資産運用の相談先について詳しく解説します。
最後までご覧いただけますと幸いです。
目次
連絡頻度が多すぎる
株式や投資信託などリスク商品を預けていたら、ご自身の商品の状況は気になりますよね。
現状や今後の見通しについて担当者から定期的に状況の連絡があれば安心もできます。ただ、中小証券会社については担当者から頻繁にありすぎて嫌になったという声をよく聞きます。中小証券会社は大手に比べ顧客数が少なく、かつ新規の顧客も少ないため、どうしても新しい顧客への提案・アプローチ頻度が高くなります。
主に証券会社からの連絡は「平日9時~18時」になるため、外出中や仕事中に頻繁に電話がくることになり、余計に煩わしくなってきます。また、着信があり急用かと思い折り返したら状況報告ではなく「商品の勧誘だった…」なんてことも日常茶飯事です。
商品ラインナップが少ない
次に、こちらも大手証券会社やインターネット証券との比較になりますが、一般的に前者と比べ商品ラインナップは少なくなります。
トヨタやソニーといった国内株式はどこでも同じように購入できますが、外国株式や投資信託、債券は会社によって商品数が大きく変わります。中には一般投資家からニーズの高い米国株式の取り扱いが無い会社もあります。
しかし、大概の証券会社は「お客さまの意向に沿った商品提案」を掲げています。そもそも商品数が少なければその実現は難しいのではないでしょうか。
手続きがアナログ
インターネット証券や準大手以上の証券では、住所変更、解約、出金等、一部を除きほとんどの手続きはインターネット上で可能です。しかし、多くの中小証券会社については、電話にて書類請求をし、記入捺印のうえ返送するという手続きを踏む必要があります。
また、投資信託等の解約をする場合、基本的に担当者を介して行うため、「解約出金したかったのに担当者に丸め込まれてできなかった」「解約したいけど担当者に悪くて連絡できない」というような事はよく耳にします。
また、お仕事の都合などで平日に連絡する時間が無い場合、住所変更の依頼、解約の注文などが滞ってしまうケースも多々あります。
定期的に担当者が変わる
支店が複数ある証券会社の場合、2~5年毎に担当者の転勤が伴います。懇意にしていた担当者が転勤してしまい、後任と取引を継続しているものの「なんだかしっくりこない」「全然連絡が無いな」ということはよくある話です。
証券会社としての基本的な勧誘方針はありますが、最終的にお客さまと折衝するのは担当者であり、中にはこれまでと大きく提案内容が変わることもあります。同じ担当者に長期にわたって資産運用の相談をしたいと考える方はその点も注意が必要です。
最適な相談先は?
ここまで中小証券会社との取引における失敗例を解説しましたが、資産運用や投資の相談は誰にすればよいのでしょうか。ひとつの選択肢として近年注目を浴びる「IFA」があります。IFAについて詳しく解説していきます。
IFAとは
IFA(Independent Financial Advisor)は証券会社からは独立した立場で金融アドバイスができる資産運用のプロ集団です。
次に、IFAと取引するメリットを解説します。
経験豊富な担当者と取引が可能
多くのIFAには経験豊富な証券会社出身者が所属しているのはもちろんのこと、FP(ファイナンシャル・プランナー)や宅建士、生命保険募集人の資格保有者も多く、証券の域を超えて資産全般の観点から運用のアドバイスが可能となっています。
豊富な商品ラインナップ
IFAは証券会社と兼業で生命保険会社など複数の企業と提携をしていることが多く、さまざまな商品から最適なものの提案を受けることができます。
上記で述べたように、資産運用のプロが顧客のニーズに沿って、「増やす」「遺す」など、有価証券や生命保険等を活用した最適な提案が受けられるはずです。
生涯の資産運用パートナー
大きなメリットとして多くのIFAは転勤がありません。
そのため、資産運用のアドバイザーというよりも「生涯にわたる資産運用パートナー」として皆さんの人生に伴走していくイメージに近いと思います。
まとめ
資産運用は、「計画を立てる」、「見直す」というサイクルを長期にわたって行うものです。
投資歴が長く自分で全て判断できる方は除き、資産運用には必ず不安が付きまといます。その際、頼りになる資産運用のパートナーがいれば安心です。
まだ日本では聞き慣れないIFAはその存在になり得ると思います。生涯にわたる資産運用パートナーを見つけ、不安を解消しましょう。