新しいNISAとは?2024年からの大幅制度改正により使い勝手が大幅に向上!?

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新しいNISAとは?2024年からの大幅制度改正により使い勝手が大幅に向上!?

新nisa

新しいNISA、2024年から大幅に制度が変更されるため世間で大きな注目を集めています。

「いまのNISAとどう変わるの?」「どう活用したらいいの?」といったご質問をよくいただきます。

結論から言うと、新しいNISAは現行ルールと比べると非常によいものになり、是非活用していきたい制度です。

具体的には、①「つみたて枠」「成長投資枠」の併用が可能であること、②制度の恒久化、非課税保有期間が無期限化、③年間投資上限額の引き上げ、④生涯非課税限度額の設定、⑤2024年以降も現行NISAでの保有商品の非課税期間はそのまま継続が可能、といったことが挙げられます。

本記事では、新しいNISAをしっかり活用していきたいと考えている方向けに、これまで説明した内容に加え、2023年までのNISAと新しいNISAの比較、新しいNISAのメリットや注意点について詳しく解説します。

最後までご覧いただけますと幸いです。

2024年から始まる新しいNISA制度の概要

まずは2024年1月からはじまる「新しいNISA」と「現行NISA」それぞれの概要について見ていきます。

上記の図の通り、新しいNISAでは投資枠が拡大、さらに投資可能期間が無期限になるなど、とても使い勝手の良いものに変貌を遂げています。

それぞれ制度の内容を詳しく解説していきます。

メリット①「つみたて枠」「成長投資枠」の併用が可能に

今回いちばん大きな変更として挙げられるのはこの項目です。

現行NISA制度では、「一般NISA」と「つみたてNISA」は併用することはできませんでした。しかし、「新しいNISA」ではつみたてNISAが「つみたて投資枠」、一般NISAが「成長投資枠」という名称に変わり、併用が可能になります。

つまり、1年間に非課税で投資できる金額が大きく引き上がります。

メリット②制度の恒久化、非課税保有期間が無期限に

現行NISAにおいては、投資可能期間が一般NISAで2023年、つみたてNISAでは2042年までと定められており、早く投資を始めなければ非課税期間を最大限活用できないものでした。

しかし「新しいNISA」はいつでも口座開設が可能になり、いつから投資を始めても何年運用しても利益が非課税になります。

現行NISAでは、期限ごとにロールオーバー等の対応をする必要がありましたが、今後はそういった面倒な手続きもなくなり、より長期的な視点を持って運用ができるようになります。

メリット③年間投資上限額を引き上げ

現行の「一般NISA」は年間120万円、「つみたてNISA」は年間40万円が上限でしたが、新しいNISAでは、「つみたて投資枠」は年間120万円、「成長投資枠」は年間240万円と投資枠が大きく拡大します。

また、メリット①で解説したように「つみたて投資枠」と「成長投資枠」を併用することができるため、最大で年間360万円投資を行うことができるようになり、大幅に利用の範囲が広がります。ただし、つみたて投資枠については、現行制度と同様に投資対象銘柄が限られているので注意が必要です。

メリット④生涯非課税限度額の設定

現行NISAでは、非課税限度額は一般NISAの場合、【120万円×5年=600万円】、つみたてNISAは【40万円×20年=800万円】と、それぞれ最大金額が定められています。

しかし、新しいNISAでは1人あたり1,800万円の非課税限度額が設定(※年間合計は360万円まで)され、生涯利用することが可能です。

現行NISAでは、保有商品を売却すると、非課税で保有できる枠は再利用できない仕組みでした。一方、新しいNISAでは、売却した「簿価」分の枠は再利用できるため、その枠でまた投資を行うことが可能です。自宅のリフォーム、子や孫への結婚祝い、車の購入などのライフイベント等の急な支出のために、換金をしたケースでも枠を改めて使えます。

ただし、あくまで年間の投資枠は上限が設定されており、売却により累積投資枠をあけたからといって年間投資枠の合計360万円を超えた投資はできないことには留意しましょう。

メリット⑤2024年以降も、現行NISAでの保有商品の非課税期間はそのまま継続

現行NISAで購入した商品は、一般NISAは5年間、つみたてNISAは20年間、そのまま非課税で保有可能です。更に、現行のNISA枠は新しいNISAの生涯非課税限度額には含まれないため、2024年からはじまる新しいNISAの1,800万円の非課税限度額とは全く別に計算されます。

なるべく2023年までの現行NISAの枠も使い切り、非課税枠を最大限利用したいところです。

新NISAの注意点は?

NISA

ここまでメリットを中心に解説してきましたが、デメリットや注意点はないのでしょうか。

次に注意点を1点解説します。

現行NISAでの運用分をロールオーバーできない

先ほども解説したように、現行NISAで購入した商品については2024年以降も非課税期間終了まで(一般NISAは5年、つみたてNISAは20年)保有できます。しかし、現行NISAではできたロールオーバーができず、非課税期間満了とともに課税口座へ払出しとなります。

まとめ

2024年からはじまる新しいNISAは、「つみたて枠」と「成長投資枠」の併用が可能になり、更に年間の投資枠の拡大、制度の恒久化など、私たちにとってより良い制度になったと思います。

ただ、投資初心者や投資歴浅い方にとっては投資枠が拡大することで、余計に何に投資をすれば良いのか判断が難しくなるのも事実です。

2024年になって慌てて情報収集をするなど、出遅れないようしっかり新しいNISAを活用する準備を進めましょう。

最後に、間違った商品に長期に渡りコツコツ運用をしてもあまり成果はでないかもしれません。

少しでも不安なこと、気になる点があれば積極的にプロに頼るのもひとつの選択肢です。インターネット等に情報は溢れていますが、間違った情報も多数散見されます。

正しい投資知識を持って新しいNISAを活用し、豊かな生活を送りましょう。

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著者

永尾 大地

(株)outperform
代表取締役

不動産業に特化した広告代理店、証券会社、不動産会社、個人事業主として金融仲介業(IFA)等を経て(株)outperformを設立。金融商品だけではなく、不動産などを含めたコンサルティングを行っており、資産を「増やす・守る・遺す」といったあらゆる資産運用ニーズに応えている。
会社経営者や不動産オーナーなど、個人・法人を問わず好評を得ている。
保有資格:AFP、宅建士